最初にやること

次の外出を1つ選び、到着・出発・準備開始の3つの時刻をメモに書く。

14時に約束があるとき、電車に乗る時間だけを引いて出発を考えていないでしょうか。家から駅まで歩く、建物の入口を探す、受付を済ませるなど、予定の前後には別の時間がかかります。さらに出発前には、着替えや持ち物の確認も必要です。

今回は、外出の予定を「移動」と「家を出る準備」に分けます。時刻を細かく管理することより、予定表から抜けていた動作を見つけるための試案です。初めての場所では、所要時間が確かでない部分も分かるように残します。

具体的な手順

  1. 到着して何をする時刻か確認する

    約束の時刻が、建物の前に着く時刻なのか、受付を済ませて着席している時刻なのかを確認します。案内に集合場所や受付の時間が明記されていれば、そちらを基準にしてください。建物が広い場合や入館手続きが必要な場合は、そのための時間も織り込んでおきます。

    行き先の住所だけでなく入口、最寄りの出口、連絡先も確認できる範囲でまとめます。交通機関の時刻や経路は、利用する日の情報を確認してください。ここにある例の時刻を、自分の外出にそのまま当てはめる必要はありません。

  2. 移動に含まれる区間を書き出す

    家のドアから目的の場所までを考えます。徒歩、電車、乗り換え、降車後の移動などを分け、案内された所要時間に何が含まれているかを見ます。駅までの徒歩が別なら、合計に加えます。

    移動にかかる時間が読めない区間は、断定せず「未確認」と残します。混雑や不慣れな場所を考えて余裕を取る場合も、何分あれば必ず間に合うとは考えません。複雑な経路が負担なら、乗り換えの少ない経路を選べるか比べる方法もあります。

手順と例を図で整理する

到着時刻から移動と身支度を別に引く。14時開始、13時50分到着、13時10分出発、12時45分準備開始の例。 詳しい説明は記事本文にあります。
手順・具体例・合わない場合の工夫をまとめました。小さな文字は、画像を押して拡大できます。
  1. 家を出る準備の時間を別に引く

    出発時刻が決まったら、着替え、持ち物、戸締まりなどを済ませる時間をその前に取ります。「出発10分前に準備」と一律に決めず、普段かかる時間を手がかりにします。別の人の準備を待つ場合は、自分の動作とは分けて相談します。

    前日に用意できる持ち物は、まとめておくこともできます。準備開始の合図は、普段気づけるアラームや予定表を使います。出発の合図だけでは身支度が間に合わないなら、準備開始を知らせるほうを先に見直します。

    玄関まで来てから充電器を探すなど、毎回時間がかかる動作があれば準備の一覧へ足します。持ち物を増やす指示がある日は、いつもの準備時間では足りないかもしれません。その日の条件に合わせて出発前の時間を見直します。

  2. 予定が変わったら、後ろから計算し直す

    交通の変更や持ち物の追加が分かったら、到着・出発・準備開始をまとめて見直します。準備だけ急ぐのではなく、どの区間が変わったかを確認します。出発前に別の作業をするなら、準備開始までに止められる範囲にします。

    間に合わない見通しが立った場合は、無理な移動をせず、相手に状況を連絡して相談します。帰宅後に実際の移動や準備で時間がかかったところを1つ残せば、次に同じ場所へ行くときの参考になります。

たとえば、こんなふうに

例:14時に打ち合わせが始まるため、受付を済ませるべく13時50分に到着したいケース。ドアから建物まで40分かかるなら出発は13時10分。身支度と持ち物の確認に25分見込むなら、準備開始は12時45分です。この例のように移動と準備を別々に記録しておけば、どちらかの所要時間が変わっても逆算し直せます。

コピーして使う

出発時刻を逆算するメモ

次の外出1回分だけ、空欄を埋めてみてください。「到着」は建物に着く時刻か、受付を済ませる時刻かも書き添えます。

【外出の予定】
行き先・入口:
約束の開始時刻:
到着したい時刻(どこで・何を済ませるか):

【移動にかかる時間】
家から駅・乗り場まで: 分
乗車・乗り換え・待ち時間: 分
降りてから目的地まで: 分
そのほか・見込む余裕: 分
合計: 分

【準備にかかる時間】
着替え: 分
持ち物の確認: 分
戸締まりなど: 分
合計: 分

到着したい時刻 − 移動の合計 = 出発時刻:
出発時刻 − 準備の合計 = 準備開始:

未確認の区間・確認先:
前夜に用意する物:
当日の朝に入れる物:
準備開始を知らせる方法:

【帰宅後に1つだけ】
予想と違ったところ:

使うときに確かめること

  • 経路案内の所要時間に、徒歩や待ち時間が含まれているか確認する。
  • 所要時間が分からない区間は「未確認」と残し、確認してから時刻を決める。
  • 本文の例では13時50分到着 − 移動40分 = 13時10分出発。準備25分を引くと12時45分に準備開始。

編集部が作成した記入用のひな型です。コピーして、自分の予定や仕事に合わせて書き換えてください。

合わないときは

3つの時刻が多く感じるなら、まず準備開始と出発の2つを見える場所に置きます。慣れない経路は、事前に相手へ入口や受付方法を聞くこともできます。交通の遅れや体調の変化を全部予測する方法ではないので、必要なら到着予定を連絡して調整してください。

出典と、この記事の編集について

NHSの職場での支援の説明を参考背景とし、編集部が日常の作業に合わせた手順と架空の場面例を作成しました。NHSがこの記事の具体的な手順や分数を推奨したり、効果を確認したりしたものではありません。

  • NHS:成人のADHDと職場で受けられる支援 ↗公的機関 · 本文確認:2026.09.26

    参照した範囲:書面の指示や、作業の計画・整理を他の人に手伝ってもらう支援を挙げている点。具体的な記録方法、時間配分、場面例は編集部の試案です。

この手順は診断や治療に代わるものではなく、ADHDのあるすべての方への効果を確認したものでもありません。