最初にやること

新しい依頼には「予定を確認してから返事します」と一度伝える。

頼まれた瞬間は短い作業に見えても、確認、修正、やりとりまで含めると時間がかかることがあります。断る説明が浮かばずに引き受け、すでに受けている仕事も遅れてしまう場合は、返事の前に確認する順番を決めてみます。

Acasは職場での支援例として、仕事を計画する時間を確保することを挙げています。この記事はその考え方を背景に、引き受けられる範囲を伝える文面を編集部が用意したものです。できる範囲と難しい範囲を区別し、相手と仕事の受け方を相談するために使えます。代案を出せない場合もあります。

具体的な手順

  1. その場で確約せず、返事をする時刻を伝える

    「予定を確認して、今日の14時までに返事します」のように、内容の確認と引き受ける返事を分けます。期限や完成物が不明なら、その場で聞いておきます。「少し手伝って」という依頼も、どこまで終わればよいのかを確認します。

    相手が今すぐ返事を必要としている場合は、その事情を聞きます。ただし、時間がないからといって見通しのない約束をする必要はありません。「現時点では、その期限に終えられるか判断できません」と伝え、分かっていることと未確認のことを分けます。返事の予定は、自分の仕事一覧にも残します。

  2. すでにある予定と、必要な作業を比べる

    空いている時間だけでなく、会議、移動、通常業務、すでに約束した仕事を確認します。新しい依頼についても、作成時間だけでなく、資料を集める時間や相手の確認を待つ時間を考えます。分からない部分は、不確実なものとして残します。

    作業量を伝える際に、別の案件の機密を詳しく説明する必要はありません。「今日は提出予定の仕事が2件あります」「今週中は確認時間を取れません」のように、相手が期限や担当を調整するために必要な範囲で伝えます。予定表に隙間があることと、追加の仕事を完了できることは同じではありません。

手順と例を図で整理する

依頼を受けたら返事の時刻を伝え、今の予定と作業量を確認する。可能な期限と範囲、または引き受けられない範囲を具体的に返す。 詳しい説明は記事本文にあります。
手順・具体例・合わない場合の工夫をまとめました。小さな文字は、画像を押して拡大できます。
  1. 可能な条件か、引き受けられない範囲を返す

    できる場合は「全文の作成は来週ですが、見出しの確認なら木曜までにできます」と、期限と範囲を組み合わせて返します。できない場合は「今週中の作成は引き受けられません」と伝えます。理由を何度も言い換えて、長い謝罪にする必要はありません。

    別の仕事を止めれば対応できるなら、自分だけで止めず、調整が必要なことを伝えます。代わりの担当者を挙げる場合も、本人の予定や同意を確かめずに引き受けてもらう約束はしません。条件を相談している途中と、正式に引き受けた後を区別し、合意した内容だけ仕事一覧へ確定事項として残します。

たとえば、こんなふうに

「金曜までに資料を全部作ってほしい」と頼まれた場合です。

最初の返事:予定と作業範囲を確認して、今日14時までに返事します。 確認した状況:木曜までは既存の提出物があり、資料全体の作成時間は取れない。 返答:金曜までの全体作成は引き受けられません。既存案の見出しを確認する範囲なら、木曜16時までに対応できます。

相手が全体作成を必要としているなら、その条件では難しいことを伝えます。部分対応の提案を断られても、元の依頼を引き受けたことにはしません。

合わないときは

言葉に詰まりやすければ、短い返答をメモに用意しておきます。相手と話すだけで決めにくい場合は、文章で依頼内容をもらい、確認する時間を取る方法もあります。

業務命令や担当範囲が関係していて、自分だけでは引き受け方を決められない場合は、上司や調整役と期限、範囲、担当を確認します。疲れや体調の問題が続いているときは、返答文だけで抱えず相談してください。ここで示す文例は、どの職場でも希望がそのまま通ることを保証するものではありません。

出典と、この記事の編集について

Acasの資料にある、作業を計画する時間を確保する支援例を背景にしています。保留の返事、作業量の説明、対応可能な条件と引き受けられない範囲の文例は編集部が作成しました。英国の労働法や、日本での法的権利の説明は行っていません。

  • Acas:Adjustments for neurodiversity(仕事の調整例) ↗公的機関 · 本文確認:2026.09.26

    参照した範囲:作業の分割、計画時間の確保、個人に合わせて調整を試し見直す考え方。英国の制度を日本の権利・義務として適用せず、記事独自の手順は編集部の提案。

この手順は診断や治療に代わるものではなく、ADHDのあるすべての方への効果を確認したものでもありません。